衛生管理の基本となる検便検査

検便検査

飲食店で働くホールスタッフや、調理スタッフには、定期的な検便検査を行うことが義務づけられています。食べ物を取り扱うスタッフの腸の中に、O157やノロウィルスなどの食中毒のもととなる病原菌があれば、その人を介してあっという間に感染が拡大してしまいます。それを防ぐためにも、店長からアルバイトに至るまで、全ての従業員が検便検査を行うことが望ましいでしょう。 食品取扱業者の衛生管理ルールを定めた「大量調理施設衛生管理マニュアル」の中では、“責任者は、調理従事者に月に1回以上の検便検査を受けさせること”“必要に応じて10月から3月にはノロウィルスの検査を含めることが望ましいこと”と明記されています。食中毒といえば、細菌の繁殖活動が活発になる夏場をイメージされるかと思いますが、年間を通した警戒態勢の構築が必要不可欠。つまり検査頻度は健康状態に関わらず、毎月1度は行うのがベストです。

「健康保菌者」の管理がお店の衛生管理につながる

食中毒の原因ともなるウィルスが体内に侵入すれば、多くの場合、下痢や腹痛、発熱、吐き気、黄胆など、食中毒に多くみられる特定の症状を覚えます。しかし、腸の中にそれらの細菌を抱え込んだとしても、必ずしも発症するとは限りません。飲食店で発生する食中毒騒ぎは、そんな“健康保菌者”によって引き起こされるケースも少なくないのです。 健康保菌者の状態を正確にチェックするためにも、定期的な検査システムが必要です。検便検査の目的は、スタッフ全員の健康状態が万全かどうかを常にチェックすることが目的ともいえるでしょう。 お店の中から食中毒の原因となる細菌を排除し、適切な衛生管理を守り抜くには、責任者だけでなく、従業員一人一人が“飲食店にふさわしい環境”作りを目指す心構えが大切。ホールから厨房、スタッフの体調管理に至るまで、日常的に衛生状態をチェックし、ブランディングの高い飲食店を目指しましょう。 ]]>

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