食品製造でノロウイルスなどの感染リスクを避けるための衛生管理

検便検査

食品製造での主な仕事と流れ

食品といっても、その種類はさまざまです。レトルト食品やパン、コンビニやスーパーなどで販売されるお総菜やお弁当など、実に多くの製品が作られています。手がける食品の種類は違えども、「おいしくて安全なものを届けたい」という製造に携わる人たちの気持ちは変わらないでしょう。 20161011-001 食品製造の工程は、作る製品や工場によって異なる場合もありますが、大まかに説明すると、材料の洗浄→加工→調理→包装→検査→出荷というラインが一般的です。 その流れの中でも、「異物の混入はないか」「消毒・洗浄はきちんと行われているか」などの確認・チェック作業は常に行う必要があります。そうした全体の管理体制と従業員一人一人の細かい作業が、安全で品質の高い食品製造につながるといえるでしょう。

食品製造の品質管理

食べ物を製造する現場ですので、厳格な安全管理のもとで業務を行うことはいうまでもありません。原料の配合ミスによる味への影響だけでも、消費者の信頼を損なうでしょう。異物の混入などがあった場合は、その会社はさらに大きなイメージダウンを受けるだけでなく、消費者の健康を害する事態にも発展します。 安全な環境で製品を作るには、従業員の意識向上だけでなく、一つ一つの工程におけるルール作りと、その習慣を守る管理体制が必要不可欠です。一つの製品の品質を、組織全体で守るというシステムが大事でしょう。

製造の管理

食品の製造現場で衛生管理と安全対策を徹底するうえで効果的なのが、5S運動とよばれる取り組みです。5Sとは、「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「躾」の5つの項目を実施することで、製品の安全性を守るとともに、クリーンな衛生環境を作ることにも効果を発揮します。 5S運動の取り組みは、主に工業系の製造現場で中心に行われていました。それが、製品の異物混入など、食品製造会社の信頼を損ねる事件が多発し、社会問題化するに及んで、5S運動を導入する食品製造・加工工場などが増えてきたという経緯があります。5つの項目の理念を簡単に説明しましょう。

清潔

食品に悪影響を及ぼさない環境作り。つまり、微生物や化学物質などによる食品汚染、異物の混入が起きないような状態を目指します。

整理

食品工場には、洗剤や殺菌剤・潤滑油など、取り扱いに十分注意を払う必要のある化学物質がたくさんあります。それらの管理を徹底するためのルール作りや分別法を整備することで、安全な管理体制が築けます。

整頓

物を置く場所や置き方、個数などのルールを決めます。この際のポイントは、「見えない場所・人が入れない場所を作らない」「表示シールなどを貼って場所を明確にする」「作業工程を意識して置き場所を決める」どんなときでも必要なものがきちんと確認できる状態を心がけてください。

清掃

清潔な環境は衛生管理の基本。その状態が守られるために、清掃の目的を掲げ、それに応じた“清潔の基準”を明確にします。「昆虫の発生防止」という目的を達成するための清掃手段やルールを徹底し、きれいな環境作りに努力することが大切です。

管理者が、5Sをきちんと実施させるために、確認作業やチェック体制をしっかり行うようにしてください。ただ指導するだけでなく、ルールを作って全体が動きやすいようなシステムの構築が必要です。 5Sをスローガンで終わらせないためには、その理念をしっかり理解して、現場に根付かせることが大切です。そのための教育や研修プログラムも行っていくことが、5S運動を浸透させることにつながるでしょう。]]>

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